反転の魔導師~ベテラン冒険者と少女たちの逆転劇~
カイラントは三十八歳、二十年近く冒険者を続けてきたベテランだ。最近、体力の衰えと若い冒険者たちの台頭を痛感し、そろそろ引退を考え始めていた。武器の手入れをしながら、これまでの功績と、これからの静かな生活を思い描く日々。
そんなある日、街の外れで小さな聖女見習い、セリアが魔物に追い詰められているのを目撃する。反射的に駆け出したカイラントは、なぜか手にした杖から闇の刃を放った。聖属性のセリアのすぐ隣にいたからだ。彼はその瞬間、自分に反属性能力が芽生えたことに気づく。周囲の属性に反応し、対極の力を小規模ながら発生させる、奇妙で実用的な力。
この能力をきっかけに、カイラントの引退計画は白紙に戻る。炎属性の攻撃を得意とするが故に氷の魔物に苦戦する小騎士、リナ。風の速さを誇るが土の罠に足を取られる斥候見習い、エリス。それぞれが自分の属性の天敵や弱点に悩む、才能はあるが未熟な少女たちが、彼の前に現れる。カイラントは長年の経験で培った観察眼と戦術眼、そして新たな反属性能力を駆使し、彼女たちのピンチを逆転させていく。
最初は単なる助け合いだった関係は、次第に深まっていく。セリアは純粋な尊敬と感謝の