ダイスケは、辺境の町フェリアにある冒険者ギルドの事務員として働く45歳のごく普通の男だ。十五年間、単調な書類仕事と冒険者たちとの短いやり取りに耐えてきた。定年まであと十五年、半ば諦めたような人生を送っていた。 しかしある朝、彼の裏庭が一変する。地面が崩れ、大きな石の階段が闇へと続く迷宮を現したのだ。町の人々はほとんど興味を示さず、近づくなと警告する。しかしダイスケの胸には何かが芽生えた――好奇心と、人生が本当に終わる前にもう一度挑戦したいという衝動が。 仕事の後や休日を使い、ダイスケはこっそりと迷宮の探索を始める。最初は弱いモンスターに打ちのめされ、這いつくばって逃げ出す日々だった。しかし、根気強い観察と工夫で独自の戦術を編み出し、徐々に強くなっていく。 周囲の人々は気づき始める。ダイスケに何かが変わったと。彼は異常な強さを身につけている。魔法でも使っているのか?いや……何かを知っているのかもしれない。 16歳の冒険者見習いユリアは彼の秘密を知り、弟子入りを志願する。ギルド支部長のアルファスは援助と警戒の両方をもって近づく。14歳の隣人リンは最初に彼の変化に気づいた人物だ。さら