世界は壁の向こうで終わらない。 海を越えたマーレの国では、エルディア人は二級市民として赤い腕章をつけ、家畜のように管理されている。しかし、彼らの中には別の道を選ぶ者もいる。タイタンの力をマーレに捧げる代わりに、自らの一族の生存を約束される兵士――ウォリアーズとなる道だ。 18歳のガルガー・グライフもその候補者の一人だ。彼はエルディア人の罪を信じて育った。かつて自分たちの一族が世界をほぼ破滅させたこと、そしてマーレのために戦うことが唯一の贖罪だと。幼馴染のリコッタ・ヴァインと共に、過酷な訓練を日々乗り越えている。 そんなある日、ガルガーはマーレの上層部の極秘内部文書を偶然手にする。そこに記されていたのは、彼の信じていたすべてを揺るがす真実だった。マーレは実際に壁を破壊するつもりなどない。もし島のエルディア人が死ねば、タイタンの力へのアクセスを失う。ウォリアーズは、決して理解しきれない盤上の使い捨ての駒に過ぎなかったのだ。 ガルガーは震える――だが逃げはしない。彼を支えているのはリコッタの存在だ。何もかもが虚ろに感じられる中で、彼女を守ることだけが現実に思えた。 そこに現れたのは