真
真崎杏子
1話 100pt
千年パズルを完成させた日から、遊戯の日常は少しずつ、でも確かに変わっていく。 鏡の中に現れたもう一人の自分——アテム。彼は誰にも言うなと告げる。親友の城之内にも、そして幼なじみの杏子にも。 一方その頃、杏子は不思議な夢を見るようになっていた。遊戯くんと同じ顔なのに、まるで別人のような、鋭くて強い目をした誰か。会ったことなんてないはずなのに、なぜか懐かしくて、目が離せない。 「私、その人のことが気になって仕方ないの」 遊戯の知らないところで、杏子の心は揺れていた。彼女が夢で見ているのは、遊戯ではなくアテム。けれど杏子は、その正体を知らない。 すれ違う想い。隠された秘密。近づいては離れる、三人の心。 「お前が、杏子を笑わせてやれ。それが、お前の役目だ」 そう言って笑うアテムの横顔は、どこか寂しそうで——。 千年パズルがつなぐ、もう一人の自分との出会い。そして、幼なじみとのすれちがう恋心。 これは、勇気を出して一歩を踏み出す、少年少女のラブコメディ。