石田賢一
あらすじ・世界観のみ
元新聞記者の柏木真也は、三年前に業界を離れ、現在は地方紙のパートタイムライターとして働いている。彼の生活は無色で空虚だった――しかしある朝、ニュース速報が彼の注意を引く。隣県で一週間のうちに四人の若い女性が失踪したのだ。警察は家出と片付け、メディアも無視する。しかし柏木の勘が鋭く反応する。彼は共通点を見つけた。四人の女性はすべて、同じ建設会社「六月堂建設」と関わっていた。 調査を進めるうちに、物語は過去へと遡っていく。六月堂は地元の名家、天久崎家によって創業された――今もなお絶大な権力を持つ家系だ。不思議なことに、失踪した女性たちの雇用記録は、天久崎家の執務秘書室に保管されていた。なぜそこに?なぜ隠されているのか? 四十年以上にわたり天久崎家に仕える忠実な執事、石田への取材中、柏木は決定的な言い間違いを聞き逃さなかった。それは六十年前の別の失踪事件へと繋がる。天久崎分家の娘が姿を消したのだ。公式記録では「駆け落ち」とされているが、本当にそうだったのか? 数十年の時を隔てた二つの失踪事件は、やがて暗い糸で結ばれていることが明らかになる。記者としての勘だけを武器に、柏木は代々の家系に
あらすじ・世界観のみ