目を覚ますと、世界は変わっていた。 巨大なゲートが現れ、街にモンスターが溢れたあの日。 平凡な会社員だったレンは狩人となり、仲間と共にダンジョンを攻略する。 彼の力は絶対服従。 倒したモンスターを自らの影から召喚できる。 その力でギルド「陽炎」の副マスターとなったが、戦いの日々は続く。 ある夜、レンはS級ダンジョンで一人の女と出会う。 ハンター協会の監察官、サヤ。 狩人の不正を取り締まるのが彼女の仕事。 背筋の伸びた、冷たい目。 だがその瞳の奥に、何かが燃えているのをレンは感じ取った。 サヤもまた、レンに心を乱される。 絶対服従の力は、協会が恐れるものだった。 それでも彼から目が離せなかった。 再会を重ねるうち、二人は抗えず惹かれ合っていく。 そんな中、凶報が届く。 新たに発見されたダンジョンに、人型のモンスターがいる。 彼らは人間のように連携し、戦うという。 協会は緊急指令を出す。 S級狩人全員での攻略作戦。 出撃前夜。 サヤはレンの部屋を訪ねた。 「……会いたかった」 小さな声だった。 いつもの強い彼女とは違う、泣き出しそうな顔。 立場も何も、もう関係なかった。