完全なる異界——古い魔法が支配する世界で、王妃ハイダルの呪術師による一つの儀式が行われた。宿敵同士の魂を永遠に繋ぎ、相手の苦痛と歓喜を共有させるという禁忌の呪い。その対象は、反王勢力の象徴である騎士フィルレン(22歳)と、王子ライセイン殿下である。フィルレンは堅実で忠誠心が高い騎士だが、王妃の圧政から民を守るため反乱軍に身を投じていた。一方ライセイン王子は、表向きは王妃に従うが、心では父王の理想を守り続ける青年だ。 呪いによって魂が繋がれた瞬間から、二人の人生は一変する。フィルレンが痛みを感じればライセインも同じ痛みを感じる。ライセインが悲しみに打ちひしがれればフィルレンの胸も締め付けられる。この耐え難い繋がりの中で、二人は同じ屋敷での共同生活を強制される。王妃は呪いの対象である二人が反発し、互いに苦しむことで最高の娯楽を得ようとしていたのだ。 最初、フィルレンはライセインを宿敵としてしか見ていない。王妃に従う王子は支配者の手先に見えた。ライセインも同様に、反乱軍の騎士を危険人物として警戒する。しかし、共有される感覚の中で、二人は互いの本心を感じ始める。フィルレンが民のために戦う覚