魔王が討たれてから十八年。かつて勇者を育成する機関だった「七曜の学園」は、今や多種族が共に学ぶ賑やかな学園都市へと姿を変えていた。しかし、平和の裏では人族と亜人族、大国と小国の間で軋轢が燻り続けている。 小国ルーメリアの王女セレスティアは、誰もが笑顔でいられる世界を心から願っていた。魔王が倒れた地で行われた鎮魂の儀式の最中、彼女は瓦礫の中に倒れている一人の少年を発見する。灰のように白い髪を持つ彼に「レイス」と名付け、学園へと招いた。 だが、レイスの正体は十八年前に討たれたはずの魔王が新生した姿だった。ただし、今のレイスは面倒事を何より嫌い、争いごとには絶対に関わりたくない、ちょっと変わった中学生。なのに、なぜか周囲で起こる問題に首を突っ込んでは、結局誰かのために奔走してしまうのだった。 学園で人族とエルフの生徒間の対立が激化する中、セレスティアは嫌う相手との政略結婚を迫られ、密かに涙する日々を送っていた。儀式の失敗で魂が混ざり合った影響で、彼女の本心を知ってしまったレイスは、ついに重い腰を上げる。 だが、魔王の力を使うということは、かつての恐るべき破壊者としての自分を呼び覚ます