お嬢様は二度目の初恋をこじらせている
帝高私立高校の風紀委員で、完璧なお嬢様・鷹宮リオン。政治家の父と絵画教室を営む母を持つ彼女は、表向きは非の打ちどころのない存在。
しかし、学校では誰も知らない秘密の顔があった。家では高飛車なツンデレで、甘えん坊で、べったりしたがりなのだ。
幼い頃、リオンには大切な人がいた。隣に住む男の子、柊一颯。いつも喧嘩ばかりで、よく泣かされたけれど、それでもずっと一緒にいた。いつか彼と結婚するんだと、本気で信じていた。
そして一颯は突然姿を消した。手紙も電話も、何もなく。
それから八年。リオンは高校二年生になっていた。朝の巡回中、校門で煙草を吸う男子生徒を見つける。赤い髪にピアス、いかにも不良といった風貌。
「ちょっとあなた、校則違反よ!」
彼が振り向く。リオンは凍りついた。
「……リオン? お前か?」
八年ぶりの一颯。見た目はすっかり変わってしまった——今ではまるでチンピラのようで、背もずっと高い——けれど、その笑顔だけは昔のままだった。
リオンは大パニック。しかし一颯は煙草を消すと、にやりと笑った。
「久しぶりだな……怒ると真っ赤になるとこ、変わんねぇな」
リオンの心臓は