七色の傷跡 ―栗駒こまる 逆行の刻―
七色の傷跡 ―栗駒こまる 逆行の刻―
栗駒こまるは死んだ。最愛の先輩をかばい、刃に倒れたのだ。しかし、目を覚ますと、彼女は死の一週間前に戻っていた。
「今度こそ、私が守る。」
震える手で携帯を確認するこまる。七日後、先輩は殺される。殺人犯の正体も知っている。だが、誰も信じてはくれない。未来のことを話せば、気がふれたと言われるだけだ。
だからこまるは、たった一人で動くことを決意する。けれど、彼女が何かを変えようとするたび、未来は歪んでいった。最初は小さな変化だった。傷つく人が変わり、事件の時刻がずれる。しかし、やがて、より大きな悲劇が連鎖するようになる。
「私のやり直しが、全部を悪くしてるの……?」
七日目の朝、こまるは気づく。左腕に、うっすらと赤い傷跡が浮かんでいることに。それは、時間を跳躍した回数を示す刻印だった。そして彼女は、この能力の恐るべき代償を思い出す。
時を戻すたび、大切な記憶が一つ、消えていく。先輩との思い出、家族の顔、自分の名前さえも。それでも、こまるは走る。先輩の笑顔だけを、心の支えにして。
だが、六日目の夜、彼女は真実を知る。最も信頼していた幼なじみ