使徒の鎮魂歌
神でもなく、悪魔でもない。それはただの「意志」だった。
西暦2015年、南極での大規模爆発——セカンドインパクト。それから15年、海は赤く染まり、世界の半分は死に絶えた。かろうじて生き延びた人類は、新たな戦いを強いられる。謎の怪物——「使徒」との戦いだ。
これは、その使徒たちの物語である。
主人公は第三使徒・サキエル。骨のように白い体躯と、鳥を思わせる仮面を持つ存在。人の言葉は持たない。人の心も持たない。ただ「アダムと一つになりたい」という純粋で切実な渇望だけが、彼を突き動かす。
サキエルは東京に現れる。そこで彼が出会ったのは、少年と少女が操る巨大人型兵器——人類最後の希望。その名は、エヴァンゲリオン。
少年は怖がり、叫び、それでもサキエルに向かってくる。サキエルは生まれて初めて「痛み」を知る。体は砕け、光が消えていく。その瞬間、彼は思う——
なぜ、殺し合わなければならないのか。
誰も答えない。サキエルは爆散する。だが、彼の「意志」は消えない。問いは、次の使徒へと受け継がれていく。
これは、エヴァンゲリオンを撃つ少年の物語ではない。侵略者と呼ばれ、敗れ去りながらも、なお