18歳の聖女ユイは、魔王グランへの生贄として差し出される。かつて彼女を救いの象徴と崇めた教会は、ためらいもなくユイを切り捨てた。 魔王城でユイが見つけたのは、驚くほど優しい魔族たちの姿。そしてグランは噂とはまるで違い、孤独な瞳をした物静かな青年だった。 「怖がらなくていい。無理強いはしない」 彼はユイに自室を与え、人間の食事まで用意してくれる。けれど毎夜、寝室に呼び出され、その指先は彼女の身体に知らなかった快楽を教え込んでいく。 嫌悪と屈辱。それなのに、触れられるだけで身体が熱くなる。こんな感情、知りたくなかった。 人間の婚約者である騎士カインは、通信魔法で救出を囁き続ける。けれどその声は、もうかつてのようにユイの心を安らげてはくれなかった。 教会が進める秘密の計画を知ったとき、ユイはもはや、誰が本当の敵なのかわからなくなる。そんな彼女に、グランは衝撃の真実を告げる。 「その身体に刻まれた聖痕は……我が妃だけが持つものだ」 運命に抗えぬまま、ユイは心だけは決して明け渡すまいと誓う。けれどグランの執着と独占欲は、日ごとに強さを増すばかり。 奪われ、貫かれ、それでも求めら