銀の鎖に抱かれて ~転生したら囚われの姫でした~
目が覚めると、そこは目も眩むほど美しい牢獄だった。私、リムル・テンペストは、なぜか大魔王ヴェルドラを倒した英雄シオンによって滅ぼされた王国の姫として転生していた。彼は、私のすべてを奪った敵。
シオンの瞳はいつも冷たい。でも、時折見せるひどく苦しげな表情に、胸が締め付けられる。「お前は俺のものだ」と告げる彼の声は、怒りと哀しみが混ざり合い、全身が熱くなる。こんな感情、抱くはずがないのに。彼は私の国を滅ぼした仇。それなのに、夜が訪れるたび、彼の手を求める自分を止められない。立場なんて関係ない。私たちはただ、壊れてしまいそうなほどに互いを求め合う、男と女でしかなかった。先に口づけを、そして彼が与えてくれたそれ以上のすべてを、この身体が覚えている。
事態はさらに複雑になっていく。幼なじみのガビルが私を密かに救い出そうとし、シオンの側近ベニマルは、何か隠された真実を知っているようだった。これはもはや、ただの禁断の恋じゃない。シオンの残酷さと不意に見せる優しさの間で、自分がかつて誰だったのかさえ、わからなくなり始めていた――。