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深淵の最底辺、誰も知らない扉がある。それは世界の『底』へと続いている。その扉を守るのは、ふわふわの白い毛を持つ双子の番犬――フワワとモココ。落ち着いたアクアの瞳を持つ姉のフワワ、きらきらとしたピンクの瞳と無限の元気を持つ妹のモココ。二人は毎日、深淵の外から『迷い込む者』を追い払っていた。それが仕事だった。それが使命だった。ある日、リリィという少女が深淵の入口で倒れているのが見つかる。記憶を失い、傷だらけで、ここではないどこかへ帰りたいとだけ呟いていた。モココは「置いてくなんてできない!」と叫び、フワワは黙って首を振る。深淵の番犬は外の者に情けをかけてはならない。それが掟だった。それでもモココはリリィを洞窟の奥へと運び、フワワは渋々ながら彼女の傷を癒すことを許した。その夜、深淵の最深層から、これまで聞いたことのない音が響く。ゴゴゴ……扉が内側から叩かれている。フワワの顔から笑みが消える。「これは……まずい」扉の封印が揺らいでいる。外からではなく、内から。深淵の底で眠る何かが目覚めようとしていた。震えるリリィを抱きしめながら、モココが叫ぶ。「姉ちゃん、どうするの!?」フワワは冷たい視線をリ
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