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20XX年、人里離れた深い森の中に、白い施設がぽつんと建っていた。 リョウはベッドの上で目を覚ました。記憶は自分の名前以外、きれいに消え去っていた。 部屋には他に九人の男たちがおり、皆一様に困惑した表情を浮かべている。年齢は全員十九歳前後で、やはり記憶を無くしていた。 そこに白衣の女が現れ、告げる。「これからあなた達には心理テストを受けてもらいます」 だが、そのテストは極めて異様だった。《この中で異質な人間は誰か》《誰かを犠牲にしなければならないなら、誰を選ぶか》といった質問が次々と投げかけられる。 不穏な空気が漂う中、突然施設の電源が落ちた。ドアのロックが解除され、館内放送が流れる。 「これから殺し合いを始めます。最後まで生き残った一人には、記憶と自由を与えましょう」 混乱する一同の中、即座に動いた男がいた。 元陸上選手としての本能から、リョウは違和感を覚える。殺し合いのさなか、誰かが意図的に仲間同士を争わせようとしているのだ。 ――記憶を無くした十人の男達の中に、記憶喪失を装った《侵入者》が紛れ込んでいる。 脱出不能の施設で、リョウは走り、考え、必死に仲間を信じ
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