中学2年生の田中青衣は、7年間大切に飼ってきた黒猫のクロと一緒に暮らしている。ふわふわでちょっとわがまま、でも彼女にとっては絶対の愛猫だ。 ある朝、青衣が目を覚ますと、クロのベッドに見知らぬイケメンの少年が眠っていた。黒い髪に黄金色の瞳を持つ彼はこう言った。「ついに人間になったよ。ずっと待ってたんだ、青衣。」 クロは今、イケメン男子になっていた。そして過去7年間のすべてを覚えている。 恨みも全部。 「爪を切ったよね。痛かったんだよ」「お風呂に入れられたの、許さない」「わざとブラシを長く使ったでしょ」 そのリストは日付付きで続く。自分を黒崎蓮と名乗るその少年は、“復讐”を開始した――それはまさに猫らしい仕返しだった。お菓子を全部先に食べる。午前3時に起こす。筆箱を机から落とす。青衣はちゃんと怒ることもできない。 でも、あることに気づき始める。蓮は迷惑なイタズラをするのは、いつも青衣のすぐそばにいる時だけ。いつも近くで、いつも見ている。 事態はさらに悪化する。蓮が転校生として学校に現れ、なんと青衣のクラスに入ってきたのだ。クラスの女子はみんな彼に夢中になり、青衣の親友・西村陽