何故か六軒島に一堂が会する。魔女も家具も人間も、皆が無遠慮にくつろぐ茶会。……のはずだった。だが、始まってみれば菓子をくすねる者あり、薔薇の香りに噎せる者あり、とんでもなく不味い茶を淹れる者あり。大仰な笑い声が響くなか、真里亞は魔術道具で遊び始め、縁寿は姉の頭の角がどうにも気になって仕方ない。戦人は推理を放り出し、最後のケーキを巡るカード勝負に臨む羽目になる。そんなすべてをベアトリーチェは愉快そうに見つめていたが、この茶会にはほんの少し意地悪な企みが隠されている。誰かをちょっとだけ泣かせて、けれど少しだけ笑わせる、秘密の遊戯。騒がしく、支離滅裂で、時折ほろ苦い、六軒島の一日がこうして過ぎていく。 戦人とベアトリーチェの、どこかぎこちなくて、それでいて妙に近しい関係は変わらない。今回はそこに、ほんの少し胸騒ぎめいたロマンスも混ざる。甘い菓子を分け合い、偶然触れた手と手。だが、すぐに誰かがからかうものだから、その空気はあっさり壊れてしまう。いつもの、ゆるい六軒島の日常。けれど最後に戦人は気づく。この集まりはただの「茶会」じゃない。皆の笑顔の裏に、ベアトリーチェの小さな孤独が隠されていて、