キルラキルIF 〜鮮血が燃え尽きなかった世界〜
――鮮血は、死んでいなかった。
本能字学園での決戦から半年。纏流子は輪廻堂高校の教室で、ただ漫然と午後の授業を受けていた。頭の中は、あの黒いセーラー服のことばかり。宇宙空間で燃え尽きた相棒の欠片を探して、流子は週の半分以上を欠席し、各地を飛び回っている。それでも、見つかったのは何一つない。
そんなある日、下駄箱に一通の封筒が置かれていた。差出人は、針目縫。あの決戦で消えたはずの女からだった。
『鮮血を生き返らせたかったら、本能字学園にいらっしゃい。ただし、お前の大切なものを賭ける覚悟で来ること』
封筒を握りつぶし、流子は走り出す。行くしかない。鮮血を取り戻すために。
本能字町に降り立った流子を待っていたのは、かつて廃棄されたはずの極制服をまとった生徒たちと、あの無邪気な笑顔だった。縫の手には、赤く光る鮮血の右目。そして告げられる。鮮血は死んでいない。七つに分かれた欠片を集めれば、縫い合わせてやると。
「せいぜい楽しませてね、流子ちゃん」
校門が開く。数十人の極制服が、一斉に力を解放する。片太刀バサミを構え、流子は笑った。鮮血がいなくても、戦える。鮮血のためなら、なんだって
キルラキルIF 〜鮮血が燃え尽きなかった世界〜 - 廃病院の再会 ― 姉の真実と最後の欠片
廃病院の空気は、夜が更けるほどに冷えていった。
割れた窓から差し込む月明かりが、ベッドに横たわる流子の顔を青白く照らしている。左腕の包帯は、黒ずんだ血で固まっていた。
流子は天井を見つめていた。目は開いている。だが、その瞳に光はない。ただの暗い穴が、二つ、そこにあるだけだった。
「流子ちゃん」
マコが、ベッドの脇に座り込んだまま、流子の右手を握る。温かい手。汗ばんだ手。何時間も、何十回も、そうしてきた手。
「流子ちゃん、聞こえてる? あたしだよ。マコだよ」
返事はない。流子の指は、マコの手の中で、だらりと力を失ったままだ。呼吸は浅く、胸がわずかに上下しているだけ。
「流子ちゃん……お願い。何か言って。怒ってもいいから。あたしを、見てよ」
マコの声が震える。涙が、また、こぼれた。流子の頬に、マコの涙が落ちる。流子は、まばたきもしなかった。
(……何も、感じない)
流子の心の中は、空っぽだった。腕を失った痛みも、鮮血を失った悲しみも、もう、遠い。
(私は、何のために生きてるんだ)
縫の言葉が、頭の中で、何度も、繰り返される。
『お前は人間じゃないのよ』
『生命戦維でできた、人を殺すための兵器』
『皐月はお前を利用していた』
(そうだ。私は、兵器だ。利用されるために、作られた)
(だったら、もう、何も、する必要なんてない)
流子は、ゆっくりと、目を閉じた。暗闇が、心地よかった。
その時。
「流子ちゃん!!!」
マコが、流子の右手を、ぎゅうっと、強く握りしめた。
「あたし、知ってるんだから! 流子ちゃんが、前に言ってたこと!」
流子の指が、わずかに、動いた。
「鮮血は、相棒だって! たった一人の、大事な相棒だって! そう、言ってた!」
マコの声が、流子の心の奥底に、小さな波紋を落とす。
「鮮血は、まだ、完全に消えたわけじゃない! 欠片が、七つ、あるんでしょ!? 流子ちゃんが、集めてるって、言ってた! あと、四つ! あと四つ集めれば、鮮血は、戻ってくるかもしれないんだよ!」
流子のまぶたが、微かに、震えた。
「だから、お願い! 諦めないで! 流子ちゃんは、あたしの、友達なんだよ! 友達が、こんな風に、死んだみたいになってるの、あたし、耐えられない!」
マコは、流子の手に、自分の額を押し付けた。涙が、流子の指の間を、伝っていく。
「お願い……戻ってきてよ、流子ちゃん。あたしの、リラックスの素に、なってよ」
流子の左手の断面。包帯の下で、赤い光が、ちか、と瞬いた。
流子は、ゆっくりと、目を開けた。視界が、ぼやける。天井が、歪んで見える。
(……ああ)
流子は、右手を、わずかに、動かした。マコの手を、握り返す。力は、ほとんど、入らない。でも、確かに、動いた。
「……マコ」
声は、かすれていた。喉が、張り付くような感覚。
「流子ちゃん!?」
マコが、顔を上げる。涙でぐしゃぐしゃの顔。それでも、笑おうとしている。
「……うるせえな。お前の声、でけえんだよ」
流子は、小さく、そう言った。マコが、泣き笑いの顔で、何度も、うん、うん、と頷いた。
その時。コツ、コツ、と、廊下から、足音が聞こえた。静かな、でも、確かな足音。マコが、びくっとして、入り口の方を見る。流子も、視線を、ゆっくりと、そちらに向けた。
月明かりの中に、一人の人影が、立っていた。長い黒髪。鋭く美しい、紫がかった瞳。近寄りがたいほどの気品と、威圧感。鬼龍院皐月だった。
「……目を覚ましたか、流子」
皐月は、腕を組んだまま、流子を見下ろしていた。その背後には、金髪のツインテールを揺らす乃音の姿がある。
「あら、思ったより元気そうじゃないの。死んだかと思ったわよ、バカ流子」
乃音が、皐月の後ろから、ひょいと顔を出す。流子は、皐月の顔を見た。
縫の言葉が、蘇る。
『皐月はお前を利用していた』
(……利用)
流子の体が、わずかに、強張った。警戒と、不安。それから、ほんの少しの、期待。
皐月は、流子の傍らに、膝をついた。月明かりが、皐月の横顔を、くっきりと照らし出す。
「流子。縫が、お前に何を吹き込んだかは、大体想像がつく。私がお前を利用していた、とでも言ったのだろう」
流子は、答えなかった。ただ、皐月の瞳を、じっと見つめる。
「縫の言葉のうち、一つだけ、事実がある。お前は、生命戦維でできている。羅暁が、人体実験によって作り出した、生命戦維の兵器だ」
流子の呼吸が、一瞬、止まった。胸の奥が、冷たくなる。
「……やっぱり、そうなのか」
流子の声は、震えていた。
「だが、流子」
皐月は、流子の目を、まっすぐに見つめた。
「お前は、私の妹だ。血の繋がった、たった一人の妹だ。それは、事実だ。生命戦維でできていようと、兵器として作られようと、その事実は、変わらない」
流子の目が、大きく、見開かれた。
(……妹)
「私は、お前を遠ざけていた。お前が、自分の正体を知って、傷つくのが、怖かった。お前を、羅暁の呪いから、守りたかった。……だが、それは、私の勝手な思い込みだった」
皐月の声が、少しだけ、低くなる。
「お前は、一人で、戦っていた。鮮血を失い、腕を失い、それでも、立ち上がろうとしていた。私が、守るべきだったのは、お前の秘密ではなく、お前自身だった」
皐月は、流子の右手を、両手で、包み込んだ。冷たい手。でも、確かな力が、込められていた。
「すまなかった、流子。私は、姉として、お前に、何もしてやれなかった」
皐月が、深々と、頭を下げた。流子は、皐月の手の冷たさを感じながら、唇を、噛んだ。
(……なんだよ、それ)
目の奥が、熱くなる。
「……ふざけんな」
流子は、震える声で、言った。
「今更、姉面すんなよ。私は、ずっと、一人だった。お前も、親父も、誰も、いなかった。……なのに、今になって、妹だの、守りたかっただの、勝手なこと、言うなよ」
涙が、こぼれた。
「……でも」
流子は、皐月の手を、握り返した。
「……嬉しかった。お前が、私を、妹だって、言ってくれたことが。……ありがとな、姉さん」
皐月の瞳が、わずかに、揺れた。乃音が、後ろで、鼻をすすった。
「……まったく、姉妹そろって、素直じゃないんだから」
乃音は、そう言って、顔を背けた。マコが、ぼろぼろと涙を流しながら、二人の手に、自分の手を重ねた。
「うわあああん! よかったあ! 流子ちゃんが、お姉ちゃんと、仲直りしたあ!」
「仲直りって、別に、喧嘩してたわけじゃねえし!」
流子が、涙声で、怒鳴る。皐月が、ふっと、笑った。
「……流子。話は、まだある。縫の目的についてだ」
皐月は、立ち上がり、流子を見下ろした。
「縫は、鮮血の欠片を集めている。だが、目的は、鮮血の復活ではない。縫は、欠片に宿る生命戦維を、自分の体に取り込み、模造神衣を完成させようとしている」
「模造神衣……だと?」
流子が、身を起こそうとして、顔をしかめた。
「ああ。残り四つの欠片のうち、三つは、縫の本拠地である、本能字学園の地下闘技場に、保管されている。そして、最後の一つは、縫が、すでに、自分の体に、織り込んでいる」
流子は、拳を、握りしめた。
「……あいつ、鮮血を、自分のものにするつもりかよ」
「その通りだ。だが、流子。お前の体内には、まだ、生命戦維が残っている。お前が、鮮血の欠片に触れれば、欠片の戦維と、お前の体内の戦維が、共鳴する。そうすれば、失った左腕の機能を、補える可能性がある」
流子は、自分の左腕の断面を見つめた。包帯の下で、赤い光が、まだ、微かに、瞬いている。
「……戦えるのか、私は」
「戦えるかどうかではない。戦うのだ、流子。鮮血を取り戻すために。そして、縫の野望を、打ち砕くために」
皐月が、流子に、手を差し伸べた。流子は、その手を、じっと、見つめた。
(……私は、まだ、戦える)
(鮮血が、私の中に、いる)
(だったら)
流子は、皐月の手を、握った。
「……ああ。やるよ。最後の一人まで、ぶっ倒してやる」
流子の瞳に、光が、戻っていた。
マコが、病院の隅から、包帯と、消毒液の入った箱を、抱えて戻ってきた。
「流子ちゃん! これ、使って! あたし、流子ちゃんの腕、ちゃんと、包帯で、守るから!」
マコは、流子の左腕の断面を、丁寧に、新しい包帯で、覆い始めた。
「……お前、包帯の巻き方、うまくなったな」
流子が、小さく、言った。
「えへへ、お父さんに、教えてもらったんだ! 流子ちゃんが、また、怪我するかもしれないからって!」
流子は、苦笑いした。乃音が、皐月の傍らに、歩み寄った。
「皐月様。これを」
乃音は、懐から、小さな布袋を、取り出した。中から、赤い光を放つ、布の欠片が、現れた。
「それは……鮮血の欠片!?」
「ええ。皐月様から、預かっていたものよ。バカ流子が、また、無茶するかもしれないから、保険として、持っていたの」
乃音は、欠片を、流子の右手に、押し付けた。
「ほら、受け取りなさい。あんたの、相棒の、一部なんでしょ」
流子は、欠片を、右手で、握りしめた。温かい。確かに、温かい。
「……鮮血」
流子は、欠片を、左腕の断面に、ゆっくりと、近づけた。
その瞬間。欠片が、強く、光った。赤い光が、流子の指先から、左腕の断面へ、流れ込んでいく。包帯の下で、戦維が、共鳴する。流子の体内の戦維と、欠片の戦維が、呼応し合う。
指先に、赤い光が、灯った。
「……おお」
流子は、自分の右手を見つめた。指先が、赤く、輝いている。失った左腕の感覚が、ほんの少しだけ、戻ってきたような気がした。
(鮮血……お前、まだ、私の中に、いるんだな)
流子の胸に、温かいものが、広がっていく。
「……行こう、流子。残り三つの欠片は、地下闘技場にある。縫が、何を企んでいるのか、確かめるぞ」
流子は、頷いた。
「ああ。行くぜ、姉さん」
四人は、廃病院を、後にした。
本能字学園の地下へと続く、古い通路。四人は、闇の中を、慎重に、進んでいた。乃音が、先頭を歩き、スマホの画面を、確認しながら、道を指示する。
「次の角を、右よ。見張りが、二人。新型極制服を、着ているわ」
乃音の情報は、正確だった。角を曲がると、縫合派の見張りが、二人、立っていた。
「誰だ!」
見張りの一人が、新型極制服を、起動させる。黒い制服が、不気味に、脈動した。
「流子、行け!」
皐月が、見張りの注意を、引きつける。流子は、片太刀バサミを、右手一本で、抜き放った。
「うおおおおお!」
左腕がなくても、流子の身体能力は、健在だった。片太刀バサミが、見張りの極制服を、切り裂く。
「ぐあっ!」
見張りが、倒れる。
「今よ!」
乃音が、もう一人の見張りの背後に、回り込んでいた。
「おやすみなさい」
乃音の一撃が、見張りの首筋を、打つ。見張りは、糸が切れたように、崩れ落ちた。
「乃音、お前、戦えんのかよ」
流子が、驚いたように、言った。
「あたしを、誰だと思ってるのよ。元・四天王よ。あんたと違って、腕がなくても、戦えるの」
「……お前、それ、慰めになってねえからな」
流子が、怒鳴る。
「流子ちゃん! 乃音ちゃん! 喧嘩しないで! ほら、次、行くよ!」
マコが、物陰から、小声で、叫ぶ。四人は、再び、通路を進んだ。
地下闘技場。本能字学園の地下深くに、その巨大な空間は、あった。かつて、極制服の性能テストと称して、生徒たちが、殺し合いをさせられた場所。今は、縫合派の本拠地として、不気味な静けさに、包まれていた。
闘技場の中央には、石造りの台座が、置かれていた。その上に、三つの、赤い光が、並んでいる。
「……あれだ」
流子は、台座を見つめた。鮮血の欠片。三つの欠片が、微弱な生命戦維反応を、放っていた。
「気をつけろ、流子。罠の可能性がある」
「分かってる」
流子は、片太刀バサミを、構えた。皐月と乃音が、左右に、散開する。マコは、入口の物陰に、身を隠した。
「流子ちゃん、がんばって!」
マコの声が、流子の背中を、押した。流子は、走った。台座へ、一直線に。
その時。
「あはははははは!」
闘技場の天井から、笑い声が、降ってきた。流子は、足を止めた。上を見上げる。薄桃色の髪が、暗闇の中で、ふわりと、揺れていた。
「やっと来たのね、流子ちゃん! 待ちくたびれちゃったわ! それに、皐月様まで、お揃いで! 今日は、なんて、楽しい日なのかしら!」
縫は、ひらりと、闘技場の中央に、着地した。その右手には、赤黒い布が、巻き付いていた。
「針目縫……!」
皐月の声が、低くなる。
「ねえねえ、皐月様。久しぶりね。元気してた? あたし、ずっと、皐月様に、会いたくて、会いたくて、仕方なかったのよ」
縫は、皐月に、甘ったるい口調で、話しかけた。
「……お前の、そんな、お人形みたいな笑顔、吐き気がするわ」
乃音が、縫を、睨みつける。
「あら、乃音ちゃん。相変わらず、口が悪いのね。でも、そういう、生意気なところ、嫌いじゃないわよ」
縫は、くすくすと、笑った。
「縫。お前の目的は、何だ。鮮血の欠片を、集めて、何をするつもりだ」
皐月が、縫に、問い詰める。
「決まってるじゃない。鮮血を、完璧な、模造神衣に、作り替えるのよ。あたしの、最高傑作の、お人形にね」
縫は、右手の赤黒い布を、掲げた。
「ほら、見て。これ、最後の欠片よ。あたしの体に、織り込んで、もう、あたしの一部なの。あとは、そこの三つを、いただくだけ」
縫は、台座の上の欠片を、指さした。
「……させるかよ」
流子が、片太刀バサミを、構え直した。
「あらあら、片腕の流子ちゃんが、何をするのかしら? 見せて、見せて、見せて!」
縫は、無邪気に、跳ねた。
「流子、行くぞ!」
皐月が、縫に、突進した。流子も、それに続く。
「二人がかり? ずるいわね! でも、楽しい!」
縫は、指先から、糸を、放った。癒絹の糸。生命戦維を縫合する、縫の固有技術。糸が、皐月の動きを、阻む。
「くっ……!」
皐月が、糸を、かわす。その隙に、流子が、台座に、飛びついた。三つの欠片を、右手で、かき集める。
「取った!」
流子が、叫ぶ。
「あーあ、取られちゃった。でも、いいのよ。どうせ、あたしが、全部、回収するんだから」
縫は、笑いながら、体に巻き付いた赤黒い布を、大きく、広げた。
「——起動」
縫の声が、低く、変わった。
その瞬間。闘技場の空気が、戦維の光で、満ちた。赤黒い光が、縫の体を、包み込む。布が、縫の体に、食い込んでいく。
「な、なにこれ……!」
マコが、物陰で、震える。縫の体が、変形していく。赤黒い布が、縫の全身を、覆い尽くし、脈動する。
模造神衣。鮮血の欠片を、融合させた、偽りの神衣。
「あはははは! これよ! これが、あたしの、最高傑作! 鮮血の力を、完璧に、再現した、模造神衣!」
縫の姿は、もはや、人間の形を、していなかった。赤黒い繊維が、うごめき、脈動する。巨大な、異形の、塊。
「……あれが、模造神衣か」
皐月が、縫の姿を、睨みつける。
「……ふざけんな。鮮血を、あんな、おぞましいものに、変えやがって」
流子の怒りが、頂点に達した。右手に、三つの欠片を、握りしめる。欠片が、流子の怒りに、呼応するように、赤く、光った。
「流子、お前の体内の戦維と、欠片の戦維を、共鳴させるんだ。鮮血の力を、借りるんだ」
皐月が、流子に、叫ぶ。
「……ああ、分かってる」
流子は、欠片を、左腕の断面に、押し当てた。三つの欠片が、同時に、光を放つ。赤い光が、流子の全身を、包み込む。失った左腕の断面から、赤い戦維が、溢れ出した。
「……おおおおお!」
流子の左腕の断面から、赤い戦維が、形を成していく。腕の形に。
「あはは! すごい! 流子ちゃん、まだ、そんな力が、残ってたのね! 最高よ! あたしの、お人形に、ふさわしいわ!」
縫は、狂喜の声を、上げた。
「お前の、お人形になるのは、ごめんだな」
流子は、片太刀バサミを、構えた。左腕は、赤い戦維で、形作られた、幻の腕。
「行くぞ、縫。お前の、その、ふざけた、模造神衣、ぶっ壊してやる」
流子は、皐月と、背中合わせに、立った。
「ああ。共に、戦うぞ、流子」
姉妹が、並び立つ。縫の模造神衣が、赤黒く、脈動する。闘技場に、戦維の光が、渦巻く。
流子の瞳に、鮮血の色が、宿る。
「——かかってこい、針目縫!」
流子の叫びが、地下闘技場に、響き渡った。Noveliaとは?
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