悪い子はお仕置き
鈴木陸斗は、秘密の趣味を持つ高校二年生。門限を破った娘を母親がお仕置きする音声記録を密かに聴くのが癖で、叩かれる音と泣き声に心臓が高鳴る。自分はおかしいと思うけれど、やめられない。
ある日の帰り道、陸斗は路地裏で古びたボタンを見つける。押してみると、幼馴染の水無月ひなたが突然現れ、クラスメイトの柊るなのお尻を叩き始めた。パシン! るなが悲鳴を上げ、陸斗の頭は真っ白になる。ボタンには『お仕置き実行ボタン』と書かれていた。
押すたびに、女の子たちが勝手にお仕置きし合う。止められない。でも陸斗は気づく——叩かれている子も、どこか安堵した顔をしていることに。罪悪感と好奇心がぶつかり合う。
一方、校内一厳しい風紀委員長・白河真冬が陸斗をマーク。『校内の風紀の乱れ』を調査し始める。陸斗は必死に隠そうとするが、ボタンの力はお構いなしに暴走していく。
陸斗の秘密を知る謎の少女・柊るなが問い詰める。「そのボタンは危険よ。私に渡しなさい」。るなは、お仕置きされる女の子たちを操れる力のことを知っていた。
陸斗は葛藤する。ボタンを使うたび、誰かが傷つく。でも、涙目の女の子が「許してください」と言いな
悪い子はお仕置き - 代償坂のボタン —拾ってしまった、秘密の始まり—
「……あれ」
放課後の代償坂。御影神社の裏手に続く細い路地で、鈴木陸斗は足を止めた。
石畳の隙間で、何かが光っている。夕日を反射して、ちかっと、まるで誰かに合図を送るように。
(なんだ、あれ)
陸斗はしゃがみ込んだ。白いワイシャツの袖が石畳に触れないように気をつけながら、細い指を伸ばす。紺色のカーディガンのポケットからイヤホンのコードが垂れていて、それが地面すれすれで揺れていた。
拾い上げたのは、直径3センチほどの金属製のボタンだった。真鍮でできているらしく、ところどころ緑青が吹いている。ずっしりと重い。手のひらに載せると、ひんやりとした感触が肌に吸いつくようだった。
表面に、何か彫ってある。掠れていて読みづらいが、目を凝らすと……。
「お仕置き執行……?」
つぶやいた瞬間、背筋に温かいものが走った。熱い、というより、じんわりと内側から温まる感じ。風呂に浸かったときみたいな、妙に安心する感覚が一瞬だけ背中を包んで、すぐに消えた。
陸斗は首をひねった。
(何だったんだ、今の)
夕方の代償坂に人影はない。両側に並ぶ昭和の木造家屋は、どこも雨戸が閉まっている。この路地は日が傾くと急に人がいなくなる。陸斗が毎日ここを通るのは、単に家への近道だからだ。それと、人目がないから。
陸斗はボタンをしばらく見つめた。捨てようかと思った。こんな古びたもの、拾ったって仕方ない。
でも、捨てられなかった。
(……まあ、いいか)
ポケットに突っ込む。少し歩くと、ボタンが太もものあたりでカチャリと小さい音を立てた。
陸斗は歩きながら、イヤホンを耳に戻した。スマホの画面をタップする。再生していた動画が再開された。
『こら、何度言ったらわかんだこのバカ娘!』
女性の怒鳴り声。バチィン、という鋭い音。続けてパァン、パァンと小気味よい破裂音が何度も響く。
『ごべん"な"ざい"ぃぃぃぃ!』
涙声の謝罪。鼻をすすっている。
陸斗の表情は、ほとんど変わらない。下を向いて、淡々と歩いている。ただ、耳だけが音に集中していた。
(今日のやつは、音がいいな……)
心の中で、そんなことを思う。画面は見ない。見なくても、音だけで全部わかる。叩く側の呼吸、叩かれる側の泣き声、その間のわずかな沈黙。
これが、鈴木陸斗の秘密の趣味だった。
誰にも言えない。言えるわけがない。17歳の高校2年生が、夜な夜なお尻ペンペン動画を漁っているなんて。
陸斗はクラスでは目立たない生徒だった。黒髪の柔らかいショートヘア、前髪は自然に流れている。深い茶色の目は少し伏し目がちで、どちらかと言えばおとなしい印象を与える。身長170センチ、線が細くて華奢に見える体格。学校指定の地味な服装を、特に着崩すこともなく着ている。
誰とでもそれなりに話せる。でも、親友と呼べる相手はいない。休み時間はたいてい一人で本を読んでいるか、机に突っ伏しているか。
(俺、なんでこんなの好きなんだろうな)
陸斗は何度も考えた。答えは出ない。物心ついたときから、そういう音やシチュエーションに心が反応してしまう。自分がおかしいのはわかっている。わかっているから、絶対に人には言わない。
自己肯定感が低いのは、この秘密のせいだ。
普通の男子高校生が好きそうなもの——アイドルとか、グラビアとか、そういうのに素直に夢中になれたら、どんなに楽だろう。陸斗は何度もそう思った。
でも、だめだった。
気づくと、お尻ペンペン動画を探している。叩く音、泣き声、謝罪の言葉。そういうものに、胸の奥がぎゅっと締めつけられるような、言い表せない感覚を覚える。
(気持ち悪い、よな。普通に)
動画を止めた。駅までの道を、陸斗は黙って歩いた。
その夜。
陸斗の自宅は青葉ヶ丘団地の一角にある。1980年代に開発された新興住宅地で、どこにでもあるような二階建ての一軒家だ。陸斗の部屋は二階の南向き。ベッドと机と本棚だけの、殺風景な部屋だった。
夜の10時。両親は一階のリビングでテレビを見ている。兄は大学の近くで一人暮らし。家の中は静かだった。
陸斗は机の前に座り、パソコンを起動した。イヤホンを耳に押し込む。部屋の明かりは消してある。画面の光だけが、陸斗の顔を青白く照らしていた。
動画サイトを開く。検索窓に、いつもの言葉を入力する。
(今日は、どんなのが上がってるかな)
心臓が少し速くなる。この瞬間が、一日で一番ドキドキする。同時に、一番嫌いな時間でもある。
動画を選ぶ。サムネイルには、母親らしき女性と、正座する女の子。タイトルは『門限破りのお仕置き』。
再生ボタンを押す。
『何時だと思ってるの!』
怒鳴り声。続いてバチィン、という音。女の子の悲鳴。
陸斗は画面を食い入るように見ていた。叩く側の手の動き、叩かれる側のスカートの揺れ、女の子の足の震え。
(ああ……)
心の奥が満たされていく。同時に、どんどん自己嫌悪が深まっていく。
(俺、本当にやばい奴だ)
それでも、目が離せない。動画は五分ほどで終わった。陸斗は深く息を吐いた。
そのとき、だった。
画面の中の女の子が、一瞬、こちらを見た気がした。
いや、気のせいだ。動画は録画されたもの。こちらを見るはずがない。でも、あの一瞬、確かに目が合ったような。
胸の奥で、何かが激しく脈打つ。
同時に、机の上に置いてあったボタンが、ほんのりと熱を帯びているのに気づいた。
「……あれ」
手に取る。温かい。さっきまでは冷たかったのに。
(気のせいか)
陸斗はボタンを手のひらで転がした。緑青のざらつきが指に触れる。彫られた文字を親指でなぞる。お仕置き執行。
(変なもの、拾っちゃったな)
でも、捨てる気にはならなかった。
しばらくボタンをいじっていたが、やがて眠くなってきた。ベッドに倒れ込み、布団を頭からかぶる。
(明日も学校か。だるいな)
そんなことを考えながら、陸斗は目を閉じた。
翌朝。
陸斗はいつもの時間に起き、いつものように身支度を整えた。白いワイシャツ、紺のカーディガン、黒のスラックス。鏡の前で前髪を軽く整える。右耳の裏の小さなほくろが、鏡に映る。
(寝不足だ)
昨夜はなかなか寝つけなかった。ボタンのこと、動画のこと、画面の中の女の子がこちらを見た気がしたこと。
青葉ヶ丘団地からバスに乗り、常世ヶ丘駅で電車に乗り換える。駅前にはトコヨテラスという駅ビルがあって、高校生の溜まり場になっている。陸斗は寄り道せず、そのまま改札を抜けた。
電車の中。陸斗はつり革につかまり、ぼんやりと窓の外を眺めていた。常世ヶ丘市は都心から電車で90分のベッドタウンだ。人口28万人。これといった特徴のない、どこにでもある地方都市。
(……あれ)
耳に、聞き覚えのある言葉が飛び込んできた。
「ねえ聞いた? 森野さん、門限破ってお母さんにお尻叩かれたんだって」
女子高生の声。陸斗の斜め後ろに立っている。二人組だ。
「えー、高校生にもなってお尻叩かれるとか、やばくない?」
「森野んち、そういうの厳しいらしいよ。門限破ったら問答無用でお尻ペンペンって」
「うわー、最悪。うちもお母さんが『常世ヶ丘の子は悪いことしたらちゃんとお尻を叩かれる』とか言うけどさ」
「それ、この辺の家ってみんなそうじゃない? なんか、昔からの決まりみたいなのがあるらしいよ」
陸斗は動かなかった。顔も向けない。ただ、つり革を握る手に力が入る。
(森野さん……)
同じクラスの森野。おとなしい子だ。あの子が、お尻を叩かれた。
心臓が、うるさい。
(やめろ。変なこと考えるな)
頭の中で自分に言い聞かせる。でも、想像してしまう。森野が母親に叱られて、泣いて、お尻を叩かれて……。
(くそ)
陸斗は目を閉じた。電車がガタンと揺れる。
教室に着くと、森野はすでに登校していた。
自分の席で、二人の女友達に何かを話している。声をひそめているつもりだろうが、陸斗の席からも聞こえてくる。
「もう最悪……お母さん、全然手加減してくれないんだもん」
「どんだけ叩かれたの?」
「数えてないよ……ずっとバチバチされて、泣いて謝っても許してくれなくて……」
「えー、こわ。森野んち、昔からそうだよね。なんか、常世ヶ丘の古い家って、しつけが厳しいっていうか」
「そうなのかな……。おばあちゃんも『悪い子はお尻を叩かれるのが当たり前』って言うし」
陸斗はカバンを机に置き、そっと椅子に座った。耳だけが、勝手に会話を拾う。
(やめろ。聞くな)
でも、聞こえてしまう。森野の涙声。叩かれたときの音の話。手加減してくれない、という言葉。
(ああ、くそ……)
陸斗は机に突っ伏した。心臓がうるさくて、顔が熱い。
(俺の趣味と、現実が、重なってる)
それが、たまらなく気持ち悪い。動画の中の出来事と、クラスメイトの実際の体験が、つながってしまう。自分が動画で楽しんでいることが、現実に起きている。森野が本当に泣いた。本当に痛かった。
(俺、最低だ)
一時間目が始まっても、陸斗は顔を上げられなかった。
昼休み。
陸斗は教室の隅の自分の席で、弁当を食べていた。正確には、食べるふりをしていた。食欲はない。
ポケットに手を入れる。ボタンの冷たい感触。指先で転がす。
(なんで、これ拾っちゃったんだろ)
なんとなく、ボタンを見つめた。真鍮の表面。掠れた文字。お仕置き執行。
(お仕置き、か)
そのとき、教室の前方で声が上がった。
「だから、あんたがやるって言ったじゃん!」
「は? 私、そんなこと言ってないし!」
同じクラスの女子二人が、掃除当番を巡って口論を始めた。一人はショートカットの活発な子。もう一人はロングヘアの大人しそうな子。
「先週、代わってくれるって言ったよね?」
「言ってないってば。勝手に決めないでよ」
「あー、もう、意味わかんないんだけど!」
「こっちの台詞だし!」
周りの生徒たちがちらちらと視線を向ける。仲裁に入る者はいない。二人の声はどんどん大きくなる。
陸斗はポケットの中でボタンを握っていた。
(やばいな……先生来るかな)
そう思った瞬間、だった。
ポケットの中のボタンが、急に熱くなった。
「あつ……!」
陸斗は思わず手を引っ込めた。ボタンが、握っていられないほど熱い。
次の瞬間、教室に乾いた音が響き渡った。
パァン!
破裂音のような、でもどこか間の抜けた、不思議な音。
「きゃあっ!?」
「いった!?」
口論していた二人が、同時にお尻を押さえて飛び上がった。二人とも、目を丸くしている。
「な、なに今の!?」
「お尻、叩かれた!? 誰!?」
周囲がざわめき始めた。
「え、何が起きた?」
「音したよな? パァンって」
「二人ともお尻押さえてるけど……」
陸斗は、動けなかった。ポケットの中で、ボタンが震えている。さっきまでの熱が嘘のように、今はまた冷たい。でも、確かに震えている。
(今の……このボタンが……?)
顔から血の気が引いていくのがわかった。
(俺、押してない。押してないのに……)
教室のドアが開き、担任が飛び込んでくる。
「どうした! 何があった!」
「先生! 誰かにお尻叩かれました!」
「私もです! 音がして、そしたら急にお尻が痛くなって!」
「何言ってるんだ、誰が叩いたんだ?」
「わかんないです! 後ろには誰もいなかったし!」
教室中が騒然としている。陸斗は下を向いたまま、ポケットの中のボタンを握りしめていた。指先が震えている。
(もしかして……俺、何かやったのか?)
押した覚えはない。でも、ボタンが熱くなって、音がして、二人がお尻を押さえた。
(偶然、だよな)
そう思いたい。でも、ボタンは確かに震えていた。
(何なんだよ、これ……)
陸斗は、自分の心臓の音だけがやけに大きく聞こえる中で、ただじっとしていた。
放課後。
陸斗は一人で代償坂の路地に戻っていた。
夕日が石畳をオレンジ色に染めている。昨日ボタンを拾った場所を確認する。石畳の隙間には、何もない。ただ、夕日が差しているだけだった。
(あのとき、確かにここに落ちてた)
陸斗はしゃがみ込み、石畳に触れた。冷たい。ボタンは、今はポケットの中で静かにしている。
(どうして、あんなことが)
昼休みの出来事が、頭から離れない。あの音。あの熱。二人の悲鳴。
(俺のせい、なのか?)
ボタンを取り出し、手のひらに載せる。夕日を受けて、真鍮が鈍く光る。
「お前、何なんだよ……」
当然、答えはない。
陸斗は立ち上がり、近くの御影神社の境内に足を踏み入れた。
御影神社は御影山の麓に鎮座する、創建平安時代という古い神社だ。祭神は御影大明神。市内では初詣の名所として知られている。境内には大きな楠が何本も立っていて、昼間でも薄暗い。
砂利を踏む音。
拝殿の前で、神主が箒で落ち葉を掃いていた。
御影静馬。62歳。白い髪を短く刈り込み、痩せた体に白装束を着ている。背筋がしゃんと伸びていて、年齢より若く見える。箒を動かす手つきはゆっくりで、無駄がない。
静馬は陸斗に気づくと、手を止めて微笑んだ。
「おや、珍しいね。学生さんが、この時間に」
声は穏やかで、低い。
「あ、こんにちは」
陸斗はぺこりと頭を下げた。
「君は、この辺の子かい?」
「はい。青葉ヶ丘に住んでます。学校の帰りに、時々この近くを通るんで」
「そうか。この神社の裏手は、夕方になると人通りが少ないからね。気をつけて帰るんだよ」
静馬はそう言って、また箒を動かし始めた。
陸斗は迷った。聞くべきか、聞かないべきか。
(でも、聞かないと)
「あの……」
「ん?」
「この辺で、古いボタンとか、落ちてたりしませんか。真鍮の、こんな大きさの」
陸斗は親指と人差し指で、ボタンの大きさを示した。
静馬の手が、止まった。
箒を持ったまま、陸斗の顔をじっと見つめる。その目は、さっきまでの穏やかなものとは違う。何かを見定めるような、鋭い光が一瞬だけ走った。
「……代償坂で拾ったのかい?」
静かな声だった。
陸斗の心臓が、跳ねた。
(なんで、代償坂ってわかった?)
「い、いえ、拾ったわけじゃなくて、その、なんでもないです。すみません」
陸斗は早口で言うと、逃げるように神社を後にした。
後ろから、静馬の声が追いかけてくる。
「……今年も、か」
陸斗は振り返らなかった。
その夜。
陸斗は自室の机にボタンを置き、パソコンに向かっていた。
検索窓に入力する。
『お仕置き執行 ボタン』
結果なし。
『代償坂 ボタン』
出てくるのは、御影神社のアクセス情報や、代償坂の名前の由来についてのブログばかり。
『代償の理』
今度は、いくつかヒットした。常世ヶ丘市の郷土史に関する個人ブログ。地元の古老の話をまとめたものらしい。
陸斗はページを開いた。
『常世ヶ丘市には、江戸時代末期から「代償の理」と呼ばれる古い考え方が伝わっています。「秩序を乱した者は、等価の痛みをもって贖わせる」——つまり、悪いことをしたら、それに見合った罰を受けさせる、という思想です』
(代償の理……)
『この思想は、慶応3年(1867年)に常世宿の有力者7名が結んだ「常世宿の盟約」に端を発するとされています。盟約の詳細は不明ですが、当時の商家や寺社の間で、ある種の互助組織のようなものが存在したらしい、という記録が残っています』
『現在でも、常世ヶ丘市では「悪い子はお尻を叩かれる」というしつけが根強く残っています。これも代償の理の影響ではないか、と指摘する郷土史家もいます』
陸斗は、画面をじっと見つめた。
(乱れた秩序は、等価の痛みをもって贖わせる)
昼間の教室での出来事。口論していた二人。あの二人は、確かに「秩序を乱して」いた。掃除当番を巡って、教室中に聞こえる声で言い争っていた。
そして、あの音。
(等価の痛み……お尻を叩かれる、ってことか?)
ボタンに目をやる。机の上で、真鍮が部屋の明かりを鈍く反射している。
「お前がやったのか」
ボタンは、何も答えない。
陸斗は深く息を吐いた。
(俺、どうすればいいんだよ)
ボタンを握りしめる。冷たい。でも、昼休みには確かに熱かった。
(あのとき、俺は二人に「お仕置き」を望んだのか?)
わからない。口論をやめさせたい、とは思った。でも、お尻を叩くことなんて、考えもしなかった。
(なのに、ボタンは反応した)
陸斗はページを閉じた。
布団に潜り込む。天井を見つめる。
(お尻ペンペン動画を見たい)
心のどこかで、そう思っている自分がいる。今日の出来事で、あの音を、あの悲鳴を、間近で聞いてしまった。動画とは違う、生の音。
(……もう一度、聞きたい)
でも、それ以上に、怖い。
(誰かを傷つけたくない)
ボタンを握ったまま、陸斗は目を閉じた。
眠れない夜が、始まった。Noveliaとは?
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