坂の途中に、灰色と白の猫がいる。 自転車を押して上る涼太は、ある日その猫の先回りに気づく。チェーンが外れ、顔を上げると、見知らぬ過去の街が広がっていた。 諦めかけた夢を抱えた人たち。転校したライバル。そして、一年前の自分。 猫は何も語らない。ただ、坂を上るたびに、涼太の止まっていた時間が少しずつ動き出していく。 全10話の連作。
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